40周年に寄せて


名誉顧問 へいず美恵子

2013年度 協会設立四十周年記念展示会を祝しまして心よりのお慶びを申しあげます。

1973年に第1回の協会展が開催されましてより、毎年全国で会員の皆々様の常日頃の精進努力の作品展が開催されて参りました。特に十年目毎の節目の年には盛大なイベント祭典も催され、会員の皆々様の記憶にも新たに甦っていることとお察し致して居ります。

今年は節目の四十周年となり、全国共通のタイトルも「花の旅…北から南へ…」と題して
北海道、東京、東信、大阪、四国、沖縄を含む九州と全国六ケ所の会場にて各々盛大に作品展が開催されますこと心よりお慶びを申し上げます。
一つの手工芸の素材がこの様にして四十数年もの長い間多くの方々に愛され続けられることは極めて珍しいことと聞き及んで居ります。これも一重に会員の皆々様の日頃の努力の賜物と深く感謝申しあげます。

四十数年前に米国北カリフォルニアの画材店で初めてこの液体でのホクシャの花のデモンストレーションに出逢った時の驚きは正に雷光に打たれた様な思いでした。

透明なピンクとクレヤーの花弁が揺れて光ってまるでシャボン玉が花の姿に結晶したかの様な、ガラス細工の様な花を見た時の感動が今も昨日の事の様に思い出されます。針金と液体で花を造る…この奇想天外で斬新なアイデアはアメリカならではの発想だと思いました。

その時から四十数年、私達日本人の道を極める手にゆだねられたればこそ、
私の心に落とされた一雫の「樹脂液」が皆々様の手に引き継がれて液体手工芸術として、幾久しく次世代の方々へと伝えられてゆきますことを深く期待してやみません。

まずは共に盛大なる祭典の御成功を寿ぎ心から御祝いお慶びを申しあげます。



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